バイトで「ヘルプ」と聞くと、直訳の通り何らかの形で、助けることをするのか?と思ってしまうでしょう。
実はヘルプという意味は、確かに英語の意味と似ていますので、今回はヘルプという言葉について解説します。
バイトでヘルプとは?言葉の意味について
バイトのヘルプとは、基本的に他のスタッフが忙しいときや人手が足りない時に、その人たちをサポートするために一時的に助けを提供することを指します。
この仕組みは、多店舗を持つ企業や、複数の部署がある大きな施設でよく見られます。
職場の柔軟性を高め、繁忙期や人手が足りない時に、迅速に対応するための効果的な手段となっているのです。
そして、ヘルプが必要になるシチュエーションは様々です。
例えば、繁忙期に臨時の増員が必要な場合や、急な欠員が出た場合、特別なイベントやキャンペーンの実施時などです。
その中でも特に多いのが「オープニング時」「繁忙期」の2つです。
オープニングというのは、現在バイトしているお店の系列店が違う場所へ新たな店舗を構えた時、バイトスタッフが不足していることから、ヘルプを頼まれるということは良くある話です。
また繁忙期というのは、系列店舗の中でスタッフの人数が少なく、誰か来て欲しいという時にヘルプとして行く、ということがあります。
また、新しいメニューの導入やシステム更新の際に、特定のスキルを持つスタッフが必要とされることもあり、ヘルプで入るということもあります。
このように、ヘルプといっても様々あるので、覚えておくといいでしょう。
しかし、ヘルプで他の場所に行く際には、幾つか注意すべきポイントがあります。
伝えられるタイミング
ヘルプが求められるタイミングは、その職場や状況によって異なります。
一般的には、シフトの開始前、定時で上がる時に声をかけられ「明日は〇〇店にヘルプで入って欲しい」など言われるケースが多いです。
最近では、LINEを使って伝えられるケース増えています。
この伝えられるタイミングは予測が難しく、例えばヘルプに行きたくない、という時に出来れば避けたい、と思ってもなかなか避けられない、という状況になったりします。
基本的には人手不足の時、急な欠員が出た場合や、繁忙期にスタッフが足りなくなる場合に多いのですが、場合によっては嫌々ヘルプに行かされることもあるのです。
また、ヘルプを求められた際は、その要請にある程度対応することが、職場によっては暗黙のルールとなっている所もあります。
ただし、自分自身の業務も適切に管理しながら、効率良くサポートできるように心がけましょう。
仕事が異なる場合もある
具体的な仕事内容は、ヘルプで行く店舗や部署によって大きく異なる場合があります。
よって、ヘルプの際に行う仕事が、常に同じとは限りませんので、場合によっては慣れていない業務を任されることもあるのです。
これは、ヘルプを求める理由やその店舗の状況に依存します。
例えば、飲食業のバイトでヘルプとして別の店舗に行く場合、その店舗のホールが特に人手不足である場合は、ホールの業務を行うことが多いです。
一方で、イベントやキャンペーンなど特別な事情でヘルプが必要な場合は、そのイベント専用の業務を行うこともあります。
よって、ヘルプといっても、求められる仕事は多岐にわたります。
さらに、ヘルプが必要とされる理由が、新しいシステムの導入や店舗リニューアルなどである場合、専門的な知識や技能を要する業務を行うこともあります。
しかし、基本的には現在しているバイトで学んだ仕事を生かすことが出来る場合が多いので、特別変わった仕事をする、というようなことは少ないので、特に問題ないでしょう。
ヘルプに選ばれやすい人
ヘルプに選ばれやすい人の特徴として、まずその人の持つ柔軟性が挙げられます。
新しい状況や未知のタスクにも臆することなく挑戦し、自身の担当業務以外にも積極的に関わろうとする姿勢のある人が選ばれやすいです。
また、他のスタッフと円滑にコミュニケーションを取る能力も、ヘルプに選ばれやすい要因となります。
さらに、その人が持つ日頃の態度や、困難な状況でも冷静に対処できる問題解決能力も、ヘルプを求められる際の重要な資質です。
しかし、一番はやはり「言いやすい人」でしょう。
頼まれたことを断れない、そして一切嫌な顔をしない、つまり「言いやすい人」はターゲットにされやすいです。
しかし、バイトでのヘルプは、ただ単に人手不足を補うだけでなく、異なる店舗や部署で新しいスキルを学び、経験を積む機会でもあります。
ヘルプで異なる環境に身を置くことで、柔軟性や適応能力が養われ、自分自身の成長にも繋がります。
そのため、ヘルプを単なる仕事の一部と捉えるのではなく、自己成長のチャンスとして積極的に取り組むことが大切です。
ヘルプを引き受ける場合のチェックポイント
いくらバイト先からの指示でも、どのようなヘルプでも引き受けるというのは良くありません。
ここでは、ヘルプを引き受ける時の条件について、ポイントをまとめてみました。
交通費の支給
特に、交通費の支給については、事前に確認しておくべき重要なポイントです。
ヘルプとして他の勤務地に行くことになった場合、その交通費が支給されるのか。
また、どのような条件で支給されるのかは、ヘルプを引き受ける前に把握しておくべき事項です。
これは、ヘルプの依頼を受ける際の意思決定において、重要な要素となります。
例えば、遠方にヘルプで行くことになった場合、交通費は自費となれば時給が下がってしまいます。
しかも、3~4時間などの短時間勤務では、交通費を引くと実質2時間分のみしか稼げなかった、ということもあり得るのです。
労働条件や待遇に関する確認は、自分自身の権利を守る上で欠かせない行為です。
時給はどうなのか
ヘルプを引き受けるにあたり、考慮すべき点は時給の問題です。
特に、ヘルプ先の時給が自分の通常の勤務地よりも低い場合、その差額が問題となることがあります。
時給950円でバイトしている身でもありながら、ヘルプ先が時給900円なので900円の時給を適用される、ということもあります。
また、逆でヘルプ先の時給が1000円なのに対し、現在のバイト先の時給が900円だった場合、現在のバイト先の時給が適用、というケースもあるのです。
時給が異なる場合、ヘルプを行うことで収入が減少する、またモチベーションが下がる要因となります。
その為、ヘルプを引き受ける前には時給をしっかりと確認し、自身にとって不利益がないか検討することが大切です。
場合によっては、上司と相談をして時給の調整を求めることも一つの手段となり得ます。
通勤時間・距離はどのくらいか?
ヘルプで嫌な部分の一つとして、通勤時間や距離も重要なチェックポイントです。
自分の通常の勤務地から離れた場所でヘルプを行う場合、時間の面で負担が大きくなることがあります。
特に、公共交通機関を利用する場合、移動に長時間がかかることや、終電の時間を気にしながらの勤務となることもあり得ます。
このような状況は、仕事の効率性だけでなく、個人の生活にも影響を与える可能性があり、ヘルプを引き受ける際の大きな懸念事項となります。
そのため、ヘルプを引き受ける際には、ヘルプ先までの距離と上記のようにその日の交通費が支給されるのか。
またどの程度の時間がかかるのかを、事前に確認しておくことが望ましいです。
バイトのヘルプならではのメリットとは
バイトの現場で「ヘルプ」という言葉を聞くと、多くの人は負担や責任が増すのできつい、と想像するかもしれません。
しかし、ヘルプが必ずしも負の意味を持つわけではありません。
実は、ヘルプを通じて得られる楽しい経験やメリットもたくさんあります。
新鮮さを感じれる
ヘルプとして異なる職場や環境で働くことは、日常のルーティンから一時的に脱出するチャンスを提供してくれます。
普段とは違う業務を経験することで、新しいスキルを身に付けることができるだけでなく、仕事に対する新鮮な視点を得ることができます。
例えば、普段はキッチンでの仕事が多い人が、ヘルプとしてフロアで接客を経験することで、顧客サービスの大切さや異なる職種の大変さを実感することができるのです。
このような経験は、自分自身の専門性を高めるだけでなく、職場全体への理解を深める効果もあります。
新たなバイト仲間が増える
いつもとは違う店舗でバイトをする訳ですから、普段は交流がない他の部署、店舗のスタッフと働く機会が増えます。
これは、新たなバイト仲間と出会い、友情を深める絶好のチャンスとなり得ます。
共通の目標に向かって協力する中で、互いの理解が深まり、職場全体の雰囲気が強化されることもあります。
また、異なる背景を持つ人々との出会いは、自分の視野を広げ、新たな発見や学びをもたらしてくれることでしょう。
ヘルプをポジティブな機会と捉え、積極的に取り組むことで、自己成長と職場での良好な人間関係を築くことができるでしょう。
バイトのヘルプはデメリットも多いので注意
人間関係が悪い職場がある
ヘルプ先の職場環境が良好でない場合、人間関係の悪化は大きなストレス源となります。
例えば、店長や先輩スタッフが特に厳しい、またはパワーハラスメントが横行しているような環境では、ヘルプに行くこと自体が精神的負担になることがあります。
さらに、体育会系のハードな職場文化が強い場所では、新たに加わるスタッフが受け入れられにくい傾向にあることも考慮する必要があります。
このような場合、ヘルプに行く前に職場の雰囲気や人間関係について事前に情報を得ておくことが重要です。
職場が遠い場合は疲れやすい
上述していますが、通勤時間や距離というのは重要で、職場が遠いとどうしても疲労度が増してしまいます。
例えば、今のバイト先が10分で行ける場所にあるが、ヘルプ先は50分かかる、と言うような場合は、はっきり言って疲れも多くなります。
ですので、時給が高いなどのメリットがないと、あまり行く価値はないと感じられることが多いかもしれません。
ヘルプ先が自宅から遠い場合や、勤務時間が長引く可能性がある場合は、帰宅ルートの計画も立てておく必要があります。
また、万が一の状況を考慮して、帰宅時の安全な交通手段や代替ルートについても調べておくと安心です。
仕事が忙しくきつい時も
ヘルプとして他の店舗や部署に行く主な理由の一つは、その場所が繁忙期や人手不足により、通常よりもはるかに多くの仕事を抱えているからです。
そのため、ヘルプとして派遣されると、普段自分が慣れている環境よりもはるかに速いペースで作業をこなさなければならない場合が多く、これが大きなストレスになることがあります。
さらに、ヘルプ先のスタッフとのコミュニケーションがうまくいかない場合、仕事の進め方に関する誤解が生じやすく、結果として作業効率が落ちることもあります。
体力的な負担も無視できません。ヘルプ先が忙しい場合、長時間立ちっぱなしでの作業や重い物を運ぶなど、肉体的なストレスが伴います。
また、忙しい環境での仕事は、休憩時間が取りにくいこともあり、体力的な疲労が蓄積しやすい状況となります。
バイトでヘルプに行く際は、これらのデメリットを理解し、心構えをしておくことが大切です。
バイトでヘルプに行った時に気を付けること
挨拶は全員に必ずする
異なる職場でヘルプとして勤務する際、最も基本的で重要なのが挨拶です。
働いているスタッフ全員に対して、明るくはっきりとした挨拶を心がけましょう。
特に、初めて顔を合わせる人が多い場合、挨拶は自分を紹介し、良好な第一印象を与えるための大切な手段です。
挨拶を通じて、コミュニケーションの扉を開くことができ、仕事をスムーズに進めるための良好な人間関係を築くことができます。
もちろん、経験が豊富で教えるような立場である場合でも、挨拶は必須となるので気を付けましょう。
自分勝手な行動をしない
ヘルプで訪れた職場では、自分が普段勤務している場所とは異なるルールややり方があることを理解しておくことが重要です。
同じ商品を提供する場合でも、お店によって少し違いがあったりするので、ヘルプ先の店舗のルールに従って仕事を進めるべきです。
よって、自分が慣れ親しんでいる方法や流れを、無意識のうちに押し付けてしまうことは避けましょう。
その職場特有のルールや文化を尊重し、柔軟に対応する姿勢を持つことが求められます。
わからないことがあれば、遠慮なく質問することで、ミスを避け効率良く仕事を進めることができます。
労働時間をチェック
このケースは、ヘルプ先に行くのが勤務時間の途中だった場合のケースです。
例えば、A店で3時間バイトをした後に、B店で2時間ヘルプで入った時など、2店舗働いた場合は勤務時間が時給に反映されているかチェックしましょう。
さらに、異なる場所で働くことで、労働時間が予定よりも延びることがあり、結果残業となる場合もあります。
労働時間が正確に記録され、適切に給料に反映されているかを確認することは必須で、残業が発生した場合は、その分の給料が支払われているか?
さらに残業(法定労働時間を超えた場合)に25%分がアップされているか、など重要なチェックポイントとなります。
労働基準法に基づき、適切な対価を受け取ることは、すべての働く人々の権利です。
愛想よくしておく
ヘルプに行った時は、職場の雰囲気に大きな影響を与えるため、常に愛想よく振る舞うことが推奨されます。
新しい環境では、最初の印象が非常に重要であり、嫌な顔をしていると、職場の雰囲気を悪くするだけでなく、自身がヘルプに行きづらくなる原因にもなります。
逆に、ポジティブな態度で接することで、他のスタッフとの良好な関係を築くことができ、ヘルプがよりスムーズに、そして楽しく進められます。
遅刻しないようにする
ヘルプに行く際は、まず遅刻をしないように出発時間をしっかりとチェックすることが重要です。
新しい職場への初出勤では、道中の混雑や道に迷う可能性も考慮して、余裕を持ったスケジューリングが必要になります。
遅刻は、自身の印象を損なうだけでなく、チームワークや業務の進行にも悪影響を与えかねません。
そのため、事前にルートを調べ、必要であれば前もって現地を下見するなど、準備を万全にすることが望ましいです。
バイトでヘルプとは?まとめ
バイトのヘルプは、他の店舗や他の部署で、一時的にサポートすることを意味します。
特に、忙しい時期や人手不足を補うために求められ、新たな経験や学びの機会を提供することが多いです。
また、ヘルプ先の仕事が現在のバイトと同じ仕事とは限りませんので、注意も必要となります。
そして、ヘルプには多くの利点がありますが、時給の変動、勤務地の遠さ、職場環境の違いなど、注意すべきデメリットも存在します。
ヘルプで成功するためには、時間管理を徹底し、新しい職場のルールや文化を尊重する姿勢が重要です。
また、挨拶やポジティブな態度を心がけることで、スムーズな人間関係を築くことが可能となります。