高校生バイトだけ時給が低いのは違法?なぜ安いのか理由は?

高校生

バイトを探している高校生が気になるのが、なぜ時給がパートやフリーターのような一般の方よりも低めに設定されているのかという点です。

多くの場合で、20円から50円程度の時給差が存在することが一般的で、職場で専門的な仕事をしているので時給が高い、というなら意味は分かります。

しかし、同じ仕事をしていて、時給が安くなっているのはおかしい、と誰でも思うはずです。

これには様々な問題や、社会的な認識が影響しているので、今回は時給の差による違法性、その理由についてまで詳しく解説します。

高校生バイトだけ時給が低いのは違法では?

多くの方が求人サイト等で「高校生の時給は900円、大学生は時給920円」といった内容を目にするかもしれません。

この種の時給差について違法ではないかと疑問を持つのは自然なことです。

実は、このような差は法律上問題とされていないのです。

時給の違いが存在するのは法的に許容されており、2020年4月の法改正で同一労働同一賃金の原則が導入されたものの、今なお賃金の格差はみられます。

通常、時給に差を設け禁止されているのは、人種や性別といった基準に基づく場合です。

例えば、正規雇用においても学歴による給与の差が認められており、高学歴の方が高い給料を得ることが一般的です。

これは個々の能力や知識の差によるものとされています。

現状では、同じ業務を行っていても賃金に差が生じることに納得するしかないでしょう。

よって、現時点で問題はないのですが、今後も増え続ける非正規雇用の中で、将来的に労働環境を改善するための法改正の可能性も考えられます。

また、時給が低いことが不満であれば、以後説明するように、あらかじめ賃金に差を設けている企業は避けての仕事探しが賢明です。

最低賃金以下は違法の場合がある

高校生のバイトもな労働者として扱われるので、当然最低賃金の規定が適用されます。

なので、もし都道府県で定められている最低賃金を下回る時給を設定している場合は、法律に違反する行為です。

もし自分の時給が地域の最低賃金に到達していない場合、それは違法な雇用状態にあると認識されます。

この基準は高校生に限らず全ての労働者に適用されるため、最低賃金以下での就労は違法なブラックバイトと見なされます。

したがって、皆さんは自分が住む地域の最低賃金を把握し、問題があれば労働基準監督署や労働相談所で相談することが大切です。

地域によって最低賃金が異なるため、引っ越し等で地域が変わる場合は、新しい地域の最低賃金を確認しましょう。

また、毎年の最低賃金の見直しも行われることがありますので、常に最新の情報を確認するようにしましょう。

ちなみに試用期間中は最低賃金より低い給料が設定されることがあるものの、これは法律で許されていることですから、その点も理解しておくべきです。

中卒で18歳の場合の時給は?

例えば、18歳で高校に行ってない人と、18歳でも高校に通学している人がいます。

そして、たとえ年齢が同じでも、賃金の差が出ることもありますが、基本的には少ないです。

どのような意味なのか説明しますと「高校生は900円で一般は930円」と求人サイトで明記しているバイトがあるとします。

基本的に一般という名称は「高校生以外」となっていますが、では、高校に行ってない18歳の人の時給は一般扱いになるのでしょうか?

このような場合、その人の現在の学歴が時給に影響を及ぼすことが多くなっていますので、高校に通っていない場合でも、高校生の年齢の時給が適用されることもあります。

しかし、一般扱いとなるバイト先もあるので、正しい答えははっきりと言えませんが高校生の時給が適用される可能性が高いと思っておくといいでしょう。

高校生バイトの時給が低い理由について

社会経験不足の為

社会人として身につけるべきことは多々あります。

主なものの一つに、職場での適切なコミュニケーションが挙げられます。

たとえば、朝の挨拶は明るく「おはようございます」と声をかけ、退社時には「お疲れ様でした」と周りに注意を払いながら言うことが求められます。

これらの基本的な挨拶は、社会人としての経験が積み重なるにつれて、このような行動が自然と身についていくものです。

しかし、高校生はこれらを教育していくことが企業側の責任となることも多いです。

また、新人の場合、顧客からのクレーム対応で戸惑うこともありえますから、十分な研修が必要です。

例えば、小売業界では商品の在庫状況や配置を覚え、お客様からの質問に即座に対応できるようになることが期待されます。

商品が欠品している時に「申し訳ありません、ただいま在庫切れですが、次の入荷をお調べしましょうか」と返答することが顧客サービスの質を向上させます。

しかし経験不足から「ないです」など接客に不向きな対応を取る場合も考えられ、十分な研修が必要となります。

このようなことから、時給を低くしているというケースがあります。

仕事の経験不足

多くの場合、高校生になると人生での初バイトとなるため、仕事の流れを一から覚える必要があります。

大抵の職場には経験豊かな先輩がおり、彼らの指導を受けながら次第に業務を覚えていくことでしょう。

一方、バイト歴が長い大学生やフリーターは、短い説明を受けるだけでスムーズに業務に入れるケースが多いです。

やはり過去に様々な経験をしてきたので、バイトに関してある程度の事が分かっているので、即座に行動に移せるということです、

その結果、経験がない初心者である高校生は、比較的低い時給での設定がされることもあります。

さらに、経験者を好む企業も存在し、実際に高校生でも従事可能な仕事でも「高校生不可」の掲載がある求人も見られます。

休んだり辞める方が多い

高校になると、学業の負担も増え、期末試験や中間試験が行われます。

高校生の多くは、試験期間中に一時的にバイトを休むことが一般的です。

それぞれのテストの前には1~2週間の準備期間が必要で、その間はバイトを休む人が多いです。

そして、成績が下がったり、学業に集中したいと感じた場合「勉強のためにバイトを辞める」という選択をする生徒がいます。

また、保護者からの圧力でバイトをやめさせられることもあります。

このような高校生の頻繁な休みやバイト辞めが、大学生より低く時給が設定される原因ともされています。

年齢による就労時間制限

18歳未満の労働者は、法律で設定された時間内でのみ働くことが可能です。

具体的には、朝5時から夜の22時までがその範囲となっており、夜遅くの勤務は認められていません。

それに対し、大学生やフリーターなどは、23時以降も勤務が可能であり、特に24時間営業の場を持つ職場では重宝されます。

彼らは労働時間の調整が比較的容易なため、雇用者にとって大きなメリットを持っています。

また、18歳未満の労働者が8時間を超えて働くことは法律違反となるため、高校生バイトは管理も必要です。

高校生は制限された時間内でのみ仕事をすることができますが、その結果、得られる時給が低く設定されることが多々あります。

けれども18歳を迎えると、これらの制約から解放され、より多くの労働機会を得ることができるようになります。

しかし、実際には夜勤がつらいなどの問題があり、簡単ではないのが現状です。

意図的に時給を調整している

一部の企業では、バイトの時給を意図的に低く設定する戦略を取っています。

一般に時給が高いほうが応募者は集まりやすいですが、その結果、選考作業が複雑になる場合があります。

しかし、低時給でも特定の業種では魅力的な条件を提供しているため、質の高い応募者が集まることがあります。

このような場合、時給を低めに設定することで、本当にその仕事に興味がある人だけをふるいにかけることができます。

この戦略は適切に使われる場合、効果的に人材を確保する方法となり得ます。

業界標準に基づいた時給の採用

時給の決定は、法定最低賃金をクリアしている限り、企業が自由に行うことが可能です。

しかし、時給設定において悩む時には、同業他社や地域の市場状況を参考にすることが一般的です。

これにより、地域内で似通った時給が形成されることも少なくありません。

競合する他社が設定している時給を知る事は重要です。

また、高校生と大学生の間で時給に違いがある場合も、業界平均に沿った額に調整している事例も見受けられます。

高校生で時給に差があるバイトが嫌な場合

単純に時給の差がないバイトを探す

高校生にとっては、時給の差がないバイトをすることが一番いいでしょう。

実は、昔とは違って今では年々高校生と一般の間で時給の差がないバイトが増えてきています。

バイトの時給が同じだと低い時給で長時間労働するよりも、作業へのやる気が自然とアップします。

「大変な労働だけど、時給は変わらない頑張る価値がある!」と自分自身を奮い立たせることができるかもしれません。

また、出来れば時給が高いバイトをするのもいいでしょう。

しかし、高収入バイトはその名の通り、屋外での建設作業や重い荷物を扱う倉庫作業など身体的に要求される仕事も多いです。

それでも、これまでのバイトとは異なり、より積極的に取り組む意欲が湧きやすいでしょう。

ただ、既にバイトをしている場合、一度始めてしまうと容易には辞めることができないかもしれません。

短期間であれば問題なく辞めることも可能ですが、既に長期間勤めている場合は辞めるのが困難かもしれません。

熱心に仕事をし時給アップさせる

高校生のバイトでも、ただ時給を稼ぐだけでなく、積極的に業務に取り組むことが大切です。

特に、自分の努力が明確に他のバイトスタッフと差をつけることができます。

たとえば、商品知識を深めることで、お客様からの質問にもすぐに対応できるようになり、信頼感を築くことができます。

また「あの人がいる日は安心だ」と言われるような存在になることで、時給アップの交渉も有利に進みます。

熱心に仕事して、頼れる存在になれば、時給を上げてくれる職場も意外と多くあります。

逆に「まだ慣れないから」と手を抜いてしまうと、時給アップは見込めないでしょう。

また、時給アップの交渉は時間をかけて、実績を積み重ねてから条件を話し合いましょう。

積極的な態度が重要ですので、業務に前向きにチャレンジし続けてください。

高校生バイトだけ時給が低いまとめ

高校生のバイトの時給は、しばしば他の年齢層や職種に比べて低い傾向にあります。

これには、バイトの未経験者が多いことや、学業との兼ね合いで勤務時間が限定されがちであることが理由として挙げられます。

もし時給の低さに不満がある場合は、スキルを磨いたり、積極的に交渉を試みることも一つの方法です。

また、時給が高い別のアルバイトに挑戦するのも良いでしょう。

現在は高校生向けの高時給バイトも増加しているため、選択肢を広げるためにも多くの求人をチェックしてみる価値があります。

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