高校生で家庭教師バイトは出来る?実際に求人を調べてみた!

家庭教師

家庭教師のバイトは、個別指導や生徒の学力向上をサポートする仕事であり、多くの場合、大学生以上が対象となることが多いです。

確かに、高校生が家庭教師をしている、という話は聞いたことがない人も多いでしょう。

しかし、高校生でも家庭教師として働きたいと考える人は少なくありません。

では、高校生が家庭教師のバイトをすることは可能なのでしょうか?

また、後半では家庭教師のバイトを行うにあたっての注意すべきポイントや、必要なスキルなども併せてご紹介します。

高校生向けの家庭教師バイトは少ない

一般的に、家庭教師のバイトには学力だけでなく、教える側の年齢や経験も重要な要素として考慮されます。

そのため、高校生が家庭教師としてバイトを見つけるのは容易ではありません。

大学生や大学院生、または社会人がこの職種で働くことが一般的であります。

これらの年齢層は、教科内容の理解度だけでなく、教える技術やコミュニケーション能力など、教育に必要なスキルをより広く持っていると見なされます。

しかし、中学生以下の生徒を対象とした家庭教師のバイトでは、高校生でも応募できるケースがあります。

特に、小学生の基礎学習のサポートや、中学受験を控えた生徒への指導など、自分が得意とする科目や、自身の経験を活かせる場合には、高校生でもチャンスがあるかもしれません。

実際に「タウンワーク」を使って調べてみたところ、2024/04/08日現在、全国で約600件の高校生が応募可能な求人があることが分かりました。

全国で約600件というのは少ない数値で、例えば東京都のコンビニバイトの求人数は約5367件となっているのでいかに少ないか、ということが分かります。

都市部で少しある程度

都市部においては、学習塾や家庭教師の会社が豊富に存在し、多様なニーズがあります。

このため、高校生でも家庭教師として活動できるチャンスがあり、実際に複数の教室が求人として出ています。

上記のタウンワークでは、東京エリアで約200件となっているので、約1/3が集中していることが分かります。

しかし、このようなバイトの機会があるとしても、次のような点を考慮する必要があります。

まず高校生が担当できるのは、主に自分が習得している学年以下の科目に限られます。

特に、自分が得意とする科目や、より若い学年の基礎的な内容を教えることになるでしょう。

そして、教える側の立場として、責任感を持って指導にあたることが求められます。

生徒の学習進捗に対する責任だけでなく、安全面での配慮も必要となります。

その他、高校生の労働は法律で厳しく規制されていますので、勤務時間や勤務日数など、法的な制限を遵守する必要があります。

進路決定済みの高校3年生も少し増える

上記の都市部で少し求人が見られる以外で、進路が定まっている高校3年生向けの家庭教師バイトもあります。

しかし、それでも「高校生」というくくりで見ても求人は圧倒的に他の職種などと比べると少ないです。

また、高校卒業までという短期での応募だと、そもそも採用される可能性はかなり低いです。

これは、特に短期募集ではない場合、企業は投資したトレーニングの時間やコストを考慮して、すぐに辞める可能性のある応募者よりも長期間働ける人材を優先します。

短期間での離職は、企業にとって新たな人材を再び探し、教育する必要があるため、採用においては長期勤務が可能な応募者が好まれる傾向にあります。

そのため、高校3年生がアルバイトを考える際には、自分の状況を正直に伝え、短期間でも貢献できる機会を探すことが大切です。

時給は約1300円~2500円程度

家庭教師のバイトにおける時給は、一般的には1300円から2500円程度とされています。

この範囲内での報酬は、担当する学年や教科、また地域や家庭教師を斡旋する会社によっても異なります。

高校生が家庭教師として働く場合、主に小学生や中学生を対象にした指導が多くなるため、時給は比較的低めの設定となることもあります。

それでも、他のアルバイトと比較して高時給であると言えるでしょう。

高校生が家庭教師バイトをしたい場合

求人サイトから応募する

高校生でも家庭教師として働くチャンスはありますが、その求人を見つけるには少し工夫が必要です。

最も手軽かつ効果的な方法の一つが、求人サイトを利用することです。

特に、家庭教師専門の求人サイトや、アルバイト情報サイトには、高校生でも応募可能な求人が時折掲載されています。

求人サイトを利用する際は、まず絞り込み機能を活用することが重要です。

高校生可、未経験者歓迎などの条件で検索を絞り込み、自分に合った求人を効率的に見つけましょう。

そして、応募する前は仕事内容や勤務条件、指導科目など求人の詳細をよく読み、自分に適しているかを確認してください。

さらに、家庭教師のバイトを探す際には、地元の塾や教育関連の施設に直接問い合わせる方法もあります。

地元の塾では、高校生のアシスタント教師や、夏期講習のサポートスタッフとしての募集がある場合もあります。

直接契約を考える

現役の高校生を対象とした家庭教師バイトの求人が少ない以上、選択肢としては個人で直接契約を行う方法しかありません。

しかし、直接契約というのは周囲に親戚や知人の子どもがいて、普段からある程度付き合いがある方に限られるでしょう。

つまり、運よく家庭教師を雇うことを検討している方が対象になります。

知人の子どもであればお互いあまりハードルを感じず、割と気軽に受けることができる、頼めるというメリットもあります。

ですがそれ以上に、デメリットも多くお互い知った中とはいえ、お給料という対価が発生している以上、授業に対する不満や生徒である子どもとの接し方、言葉遣いや身だしなみなど、様々な内容があげられます。

特に「教え方が下手なので意味が分からない」などこのような場合もあるのです。

また、一度家庭教師と生徒としての関係性がこじれてしまうと、以降のプライベートでの付き合いもうまくいかなくなってしまう可能性が大きいので要注意です。

一般の方との直接契約はハードルは高い

一方、周囲に上記のような親戚や知人がいない場合は契約相手を探すのは非常に困難です。

なぜなら、どこの家庭教師派遣会社にも属しておらず、特に世間的な信頼や知名度もない普通の高校生にいくら売り込まれたところで、自分の子どもを任せようと思う親はいないからです。

加えて、自分の子どもを他人に預けるということは、精神的に大きな不安やストレスを伴うので尚更です。

もし仮に、家庭教師の相場と比べ格安料金で提案するのであれば、試しにと思って契約してくれる家庭はあるかもしれません。

ですが、それだと費用対効果が悪く採算が取れないので、わざわざ家庭教師バイトである必要がなくなります。

そこで大切なのは、なぜ高校在学中に家庭教師のバイトをしたいのか、もしくはする必要があるのか、という理由の部分です。

ただお金を稼ぎたいだけであれば、高校生でもアルバイトの求人はたくさんあります。

それにもかかわらず家庭教師にこだわるのであれば、何かしら具体的な理由がないと、貴重な高校生としての時間をただ浪費してしまうことになりかねません。

また、契約するとなると、個人とはいえ契約書を交わさなければいけないので、そういった事務手続きも慣れていなければ大変です。

両親のどちらかが個人事業主や自営業、フリーランスの方であれば経験があるのでそれほど苦労せずに済みますが、会社勤めのサラリーマンの方だとそうはいきません。

恐らくほとんど経験したことがないでしょう。調べて自分で行うにしても、お金を払って誰かに代行してもらうにしても、それなりのコストがかかります。

以上さまざまな理由から、家庭教師バイトを個人契約、かつコネなしで一般の家庭から顧客を探して契約にまでこぎつけるのは、現実的に見て非常に困難な上、特に大きなメリットもないので避けるのが無難でしょう。

家庭教師のバイトに必要なスキルとは?

家庭教師のバイトに必要なスキルは、対象とする年齢によって異なりますが、基本的に特別なスキルは不要です。

ただ、家庭教師を依頼する家庭の子どもは比較的、学習する内容の理解が他の子ども達より遅く、学校の授業についていけていない子が多いです。

また、一度学校で習う内容を、わざわざお金をもらって個別で教える仕事なので、バイトとはいえ「授業の分かりやすさ」はある程度必要です。

加えて「物事を分かりやすく例える力」もあると尚良いでしょう。

教える側は、既に理解出来ているがゆえに淡々と話を進めてしまいがちですが、教わる側は、話の途中に少しでも引っ掛かりがあると、その先の内容が全く頭に入ってこなくなります。

結果、不明な点がどんどん増えて苦手意識を増長させてしまいます。

それを防ぐためにも、理解出来ているかどうかの意思確認を頻繁に行い、難しいポイントは身近な事柄に例えて説明してあげると良いです。

その際、きちんと相手の目を見てあげると伝わったかどうかが一目瞭然なので意識しましょう。

教える能力があるか見極める

当たり前なので言うまでもないですが、自分が本当にその学習内容を教えることが出来るだけの能力があるかについては、一度客観的に確認しておいた方が良いでしょう。

教える生徒と同じ、もしくは少しレベルの高いテストを解いて満点が取れるかなど、家庭教師の教師としての能力は、保護者が何よりも重視しているポイントであるといっても過言ではありません。

一旦採用されたとしても、能力次第ではすぐに契約を解除される場合もあります。

一度能力不足という理由で契約を解除されると、その噂は同じ地域の他の家庭にもあっという間に広まってしまい、新たに依頼を受けることが難しくなります。

そうならないためにも、依頼が来たら即受けるのではなく、自分の能力に見合った生徒かどうか事前に十分検討しましょう。

面接は試験があるケースも多い

家庭教師のバイトを募集している多くの機関では、応募者が指導に必要な基本的な学力を持っているかを確かめるために、面接時に試験を実施することがあります。

この試験は、応募者が指導を希望する教科の基礎知識を問う「基礎試験」と、一般的な教養を問う「教養試験」に分けられる場合が多いです。

基礎試験では、数学であれば中学レベルの計算問題や、英語であれば文法問題など、指導を希望する教科の基本的な問題が出題されます。

この試験の目的は、応募者が教える教科の基礎的な内容を理解し、説明できるかを確認することにあります。

教養試験では、時事問題や一般常識など、特定の教科に限らない広範な知識が問われることがあります。

これは、家庭教師として生徒とコミュニケーションを取る上で、一定レベルの教養が求められるためです。

試験の存在を知っておくことは重要ですが、過度に心配する必要はありません。試験の内容は、通常、高校生レベルの基本的なものに留まります。

家庭教師として活動したい高校生は、自分が得意とする科目の基礎知識をしっかりと押さえておくと良いでしょう。

また、一般教養についても、日頃からニュースに触れるなどして知識を広げておくことが有益です。

偏差値が低い高校は厳しい?

家庭教師のバイトを斡旋する会社では、応募者の通っている高校の偏差値を採用基準の一つとしている場合があります。

偏差値の高い高校に通っている学生は、学力が高いと見なされるため、家庭教師としての採用が優遇される傾向にあります。

しかし、これはあくまで一般的な傾向であり、すべての会社や家庭がこの基準に従っているわけではありません。

重要なのは、実際に指導できる学力があり、生徒に対して責任を持って教えることができるかどうかです。

家庭教師のバイトをする上で気をつけること

家庭教師のバイトで気をつけることは何があるでしょうか。

やはり何よりも気をつけるべきことは、依頼を受けた家庭との関係性です。

生徒である子どもの保護者からよく指摘される内容としては、身だしなみ、言葉遣い、授業内容全般、成績が思うように向上しない、などが多いです。

特に前半の2つは、教師側が意外と気にせずに接してしまうことも多く、クレームになりがちです。

具体的には、服装はフォーマルとまではいかないまでも、部屋着と捉えられてもおかしくない上下スウェットなど、ラフ過ぎるものは控えましょう。

他にも今の時勢だとマスク着用、髭を剃る、髪を整えるなどもあげられます。

他人の家に上がり込むので、最低限の身だしなみ・エチケットは心掛けましょう。

一方、授業内容や成績についてはどうしようも無い部分もありますが、保護者の方と密にコミュニケーションを図ることである程度は解消できます。

具体的には、初めて家庭に訪問する際に、日々の授業スケジュールや成績についての具体的なプランを提示します。

宿題を出した日は、内容や量をきちんと報告しておくと保護者の方も安心出来るでしょう。

高校でバイトの許可を貰う

高校在学中にバイトを行う場合は、家庭教師に限らず学校の許可が必要な場合が多いです。

無許可でこっそり始めることも可能ですが、高校によってはバイトに関するルールが校則で厳しく定められているところも多いため、やはり事前に許可をもらうことをおすすめします。

許可を得ずにバイトを行い万が一学校に発覚してしまうと、何らかの処分が下され最悪の場合、停学になる可能性もゼロではありません。

自分の身を守るためにも、届けや許可が必要な学校であれば必ずルールを守ってアルバイトに励みましょう。

高校生が家庭教師のバイトをするメリット、デメリット

家庭教師のバイトについて具体的に、高校生がこの仕事を選ぶ際のメリット・デメリットはそれぞれ何でしょうか。

メリットとしては、まず収入の高さが挙げられます。多くの場合、時給は1500円以上と他のアルバイトに比べて高めであり、短時間で比較的多くの収入を得ることが可能です。

これは、大学進学に伴う費用の準備に大いに役立ちます。また、スケジュール管理能力の向上も見逃せない利点です。

大学生活では様々な活動をこなす必要があり、高校時代から時間管理のスキルを養うことは、その後の生活において非常に有益です。

一方で、欠点としては、自由時間の減少と、長期的なコミットメントが必要になることが挙げられます。

特に進路が決定している場合、残り少ない高校生活を存分に楽しむ時間が削られてしまう可能性があります。

また、多くの家庭教師のバイトは長期契約を前提としているため、大学生活をスタートしてからもバイトに時間を割かなければならなくなる場合があります。

これは、特に大学生活が忙しくなる後半になると、スケジュール管理が難しくなる要因となり得ます。

このように高校生が家庭教師のバイトに応募する際には、いくつかデメリットもあります。

長期契約の必要性や、求人に選ばれるまでのプロセスなど、考慮すべき点は多いですが、これらのハードルを乗り越えれば、仕事を通じて得られるメリットは大きいと言えるでしょう。

高校生で家庭教師バイトは出来る?まとめ

今回は、家庭教師バイトについて、現役の高校生向けの内容から一般的な内容まで、様々な項目に分けて詳細にご紹介しました。

高校生向けの家庭教師バイトは他のバイトと比較すると、とても求人が少ないのでバイトをする機会は限られています。

しかし、全くない訳ではありませんので、探す努力をすれば見つかる可能性も高くなるでしょう。

また、直接契約なども一つの手ですが、現実は厳しいものがあり、おすすめ出来ません。

そして、他のアルバイトに比べて時給が高く効率的に稼げる一方、求められる学歴の高さや家庭との関わり方など、採用されるまで、採用が決まってからもいくつものハードルがあります。

ですが、もちろん相応に得るものもあり、生徒と1対1で向き合うことでコミュニケーション能力や、スケジュール、タスク管理能力も培われます。

これらは将来的にあって助けにはなっても困るものではないため、教えることが得意な方、興味がある方は一度家庭教師バイトを経験してみてはいかがでしょうか。

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