コンビニは日本全国どこでもあるので、日頃より求人サイトでバイト募集しているお店も少なくありません。
これだけ募集があるので仕事で覚えることも少なく簡単にできるバイト、というイメージを持っている方も多いです。
しかし実際、コンビニのバイトは意外と覚えることが多いバイトに分類されます。
仕事内容自体は、単純作業なのですが覚えることが多ければ多いほど、バイトが初めての方は不安になってしまうでしょう。
そこでこの記事では、事前にコンビニバイトの仕事で主に覚えなくてはいけないことを一覧としてまとめてみました。
また、覚えるのが難しい仕事についても紹介していますので、これからコンビニでバイトすることを検討している方にご参考になれば幸いです。
コンビニバイトで主に覚えることは?
コンビニは年々進化してきており、昔と比べて仕事内容は新たに増えたり減ったりしています。
ですが、覚えることは昔から基本的な事は変わりありません。
ただ、中には難しい仕事もあるのです。では、1つずつ詳細にご紹介していきます。
レジ打ち
コンビニ業務のメインはレジです。コンビニの仕事はマルチタスクとなるので、レジをしながら品出しなどの作業をするのが当然となってきます。
そしてレジ業務の中でも会計、宅配便、切手、たばこ販売、公共料金取り扱いなど様々あるため、覚えることが多く大変です。
まず会計は、ご存知のとおりお客が購入する商品のバーコードをスキャンし、袋に詰めて代金を受け渡しする業務です。
以前は袋詰めまで店員が行っていましたが、レジ袋の有料化に伴い袋不要のお客も増えました。
一方、近年決済方法の多様化に伴い、コンビニでもQRコード決済などの決済手段が増えたため、レジ業務で覚える内容もそれに応じて増えました。
レジの仕事はこれだけではなく、宅配便やメール便の手配もレジで行います。
お客から預かった荷物のサイズを測り、伝票を作成、会計して宅配業者に渡しますが、コンビニによって取り扱い業者が異なります。
そしてあまりメジャーではないですが、切手や収入印紙の販売も行っています。
高額なものもあるので店頭には並んでおらず、お客から要望があった場合のみ販売しています。
また、レジ業務で特徴的なものの一つにたばこの販売があります。
どのコンビニも番号での指定をお願いしているものの、銘柄で指定してくるお客も一定数いるため、入って早い段階で取り扱っている銘柄を全て覚えることが多いです。
しかし一方、最近はきちんと番号で指定してくれるお客も増えたので、店員もスムーズに販売できるようになりました。
なかでも意外と多いのが公共料金の取り扱いです。こちらも作業は単純なのですぐに覚えることができます。
ですが、領収印を押した控えを受け取らずに帰ってしまうお客が多いので、最後まで丁寧に作業しなければなりません。
コンビニの早朝は、特にこのレジの仕事がメインになりつつありますので、コンビニの早朝バイト=レジの仕事ばかりすると思っておいてもいいでしょう。
調理の仕事
コンビニは「フライヤー」という機械を使って調理をします。
調理も立派なコンビニバイトの仕事の一つです。レジ前に並んでいるホットスナックなどですね。
ただ調理といっても本格的な調理などではなくマニュアルがあり、作業も単純なので誰にでもすぐ覚えることができます。
フライドポテトやコロッケだけでなく、肉まんやおでんなども調理します。
またコンビニにもよりますが、調理する時間や数量も基本的に、その時間帯のバイトが決めて行います。
慣れるまでは先輩に指示を仰ぎ、多すぎず少なすぎない量をうまく調整しながら調理しましょう。
簡単な接客
コンビニは基本的に店員側から声をかけることはありません。
なので、接客する場面はほぼ会計の際に限られます。
といっても、商品やお金の受け渡しに必要な最低限の会話しかしないので、対人コミュニケーションに苦手意識があり克服したい方にとってはおすすめのバイトです。
また、会計以外にも道を尋ねられたり、コピー機やマルチメディア端末の操作方法を尋ねられたりもするので、当然ですがそういった場面では接客が必要です。
これは私のお客としての経験なのですが、良い接客をしてくれる店員が多いコンビニは自然と行く頻度が多くなるように思います。
良い接客といっても決して難しいものではありません。
具体的には明るく元気で笑顔がある、目が合う、お客に素早く気づいて対応してくれる、といったところでしょうか。
どれも接客業としてごく基本的なことなのですが、全てできている店員は正直あまり多くはいないのが現状です。
これら3点が体現できると、お客からだけでなく勤め先のコンビニの中でも信頼度が増すのでおすすめです。
商品の品出しや廃棄
商品の品出し、陳列もコンビニの大事な業務の一つです。
品出しというのは専用のトラックがコンビニに来て商品を納入しますが、この商品を段ボール箱などより取り出す作業が品出しです。
そしてその商品を棚に並べるのが陳列となります。
品出しは簡単ですが、実は陳列については、ただ商品を陳列すればよいというわけではありません。
先にあるものを前に、新しく入ってきたものを後ろに陳列する「先入れ先出し」と言うルールがあります。
これは、期限が早いものを前に出すことで、廃棄する数を可能な限り減らすことが目的です。
このような作業はコンビニだけでなく、一般的なスーパーなどでも行われている陳列の基本です。
ただ、専門的な知識などを覚えることはなく、特に難しい仕事ではありません。
また、陳列の際同時に商品の消費(賞味)期限も確認し、廃棄も行います。
期限切れの商品をお客に販売することはできないので、必ず漏れのないよう、丁寧に作業する必要があります。
万が一期限切れの商品が陳列されていた場合、その商品をお客が購入しようとレジに持ってきても販売できないので、お断りする際にトラブルに繋がる場合もあります。
清掃作業
コンビニの清掃業務は、店舗の内外から調理機器まで多岐にわたります。
店舗内の清掃は床や商品棚、レジカウンター内、トイレなどがあります。
床清掃はまず、掃除機でほこりを除去したあと、モップがけをして汚れをとり磨き上げます。
面積にもよりますが、床清掃だけで1時間以上かかります。商品棚はハンディモップでのほこり取りがメインです。
棚数は多いですが作業は単純なので、床清掃に比べると短い時間で終わります。
レジカウンター内は、文字どおりレジのカウンターの内側のスペースと、調理器具を収納している什器の清掃です。
これらはほこり取りと、洗剤をつけたスポンジで洗います。
トイレは家庭のトイレ清掃と同様ですが、トイレ目的のお客も多いため清掃頻度は多いです。
コンビニの規模にもよりますが、少なくても1日あたり3~4回は行います。
店舗外の清掃は主に店舗周辺と駐車場です。
店舗の窓ガラスの清掃や、夜の明かりに集まった虫やその死骸の駆除も行います。
駐車場はたばこの吸い殻が多いのでゴミ拾いが中心です。
他にもフライヤーの清掃は、油の交換なども含まれるため工程が多く、非常に時間がかかり面倒な作業の一つです。
床やフライヤーの清掃はお客が少ない時間帯にしかできないので、深夜帯のシフトで行います。
マルチメディア端末の管理
コンビニの特徴的な業務の一つに、マルチメディア端末の管理があります。
コンビニごとに多少の差はありますが、映画やコンサートのチケット購入、公共交通機関のチケット購入。
その他、インターネットショッピングの代金納入など、マルチメディア端末では様々なサービスが利用できます。
例えばファミマですと「famiポート」といった端末です。
このような機器の管理といっても単純なもので、印紙が切れたら補充したりするだけなので、レジ操作などと覚える要領はさほど変わりません。
ただ、コンビニバイトの初心者で一番厄介となる場合があります。それは「操作方法をお客に聞かれること」です。
自分自身が操作方法を知らないと教えることができないので、事前にある程度の操作方法は覚えておかなければなりません。
ただ、操作した方なら分かると思いますが、マルチメディア端末は分かりやすく設計されているので難しい、ということはあまりないでしょう。
発注業務は基本なし
様々なサイトでコンビニの仕事で覚えることの一つとして「発注業務」が挙げられています。
もちろん、バイトでも稀に発注をするようなコンビニもあるかもしれませんが、一般的にバイトがする仕事ではありません。
発注業務は、在庫管理や商品の流れを熟知している必要があり、通常は店長や経験豊富な正社員が担当することが多いです。
バイトスタッフは上述の通り主にレジ業務、商品の陳列、清掃、顧客対応など、店舗運営の日々の業務に集中することが一般的です。
したがって、コンビニでのバイト経験を通じて、発注業務に関連するスキルを習得する機会は少ないと言えます。
コンビニバイトで難しい仕事は?
公共料金や宅配便などの受付
公共料金や宅配便の受付の仕事は、比較的多く覚えておかないと難しく感じる仕事となるのでご紹介します。
公共料金は振込用紙などを持参されるお客さんが多いので、受領印を押し控えを渡すような流れとなります。
公共料金は金額も大きくなる為、場合によっては十万円などかなり大きな金額を処理する場合があります。
なのでお札の数え間違いがないよう、レジでのお会計の際は気を遣う必要があります。
また、宅配便の受付などもしますが、宅配便の受付は専用の用紙に記入をするので、ちょっと厄介な部分があります。
サイズなどを測って料金を請求するような形となり、最近ではフリマサイトの商品の配送なども行っています。
ただ、フリマ関連の発送は難しそうなイメージですが、実はバーコードを読み取るとレシートが出るのでそれを渡すだけでOK。
ただ、お客の多いピークタイムに対応が入ると、時間がかかる作業なのでコンビニ側にとっては少々面倒です。
そういった場合も最短で案内できるよう、単純作業はマルチタスクでこなせるようになることが求められます。
マルチメディア端末の操作方法を教えること
特に難しいとされるのが、マルチメディア端末の操作方法の習得です。
マルチメディア端末の操作は、その多機能性ゆえに複雑で、操作方法をお客さんに教えるのは難しい仕事です。
一度使われた経験がある方ならお分かりと思いますが、初めて利用する場合、躊躇してしまうようになったりするケースがあります。
異なるサービスごとに異なる操作手順を覚え、顧客に正確な情報を提供する必要があり、難易度は高めです。
また、システムのアップデートに伴う新機能の習得も求められるため、常に学習を続ける姿勢が必要です。
しかし、マニュアルなどに細かく操作方法を学べるので、一度覚えてしまえば問題ありません。
ただ、慣れるまでの道のりが苦労しそうです。
たばこの銘柄を覚えること
コンビニの仕事で覚えるのが難しいのは、やはりたばこの銘柄です。
コンビニによっては100種類近く取り扱っている店舗もあるので、非喫煙者であればなおさら覚えるのは難しいです。
番号指定がメジャーになったとはいえ、まだまだ銘柄で指定してくるお客も一定数いるため、必然的に覚えさせられます。
コンビニによっては、入りたてでレジ業務を覚えつつ、同時にたばこの銘柄も覚えさせられる場合もあります。
また、日々くじやキャンペーンなどで新しい業務が増えるので、それらを覚える作業もはじめのうちは慣れずに大変でしょう。
ですが、これらは1回覚えてしまえばあとは毎日ルーティーンワークなので、頭を使うことなく淡々と作業としてこなすことができます。
難しくはないが嫌になる年齢チェック
コンビニのバイトでお客に嫌がられるものの一つに年齢チェックがあります。
最近は年齢チェックも簡易化され、液晶画面に表示されたタッチパネルに触れるだけで済むシステムもだいぶ浸透してきました。
以前は、店員がお客に身分証明書の提示を求めるパターンが基本でした。
しかし、身分証明書を持ち合わせていない場合、お客によっては理不尽に非難してくる場合もありました。
今でも、明らかに成人した見た目の3~40代以降のお客は、タッチパネルのシステムですら嫌悪感を示す方が一定数います。
ですが、店員はそういったルールを守らない方に屈してお酒やたばこを決して販売してはいけません。
なぜなら万が一、未成年と知りながら販売したという事実が発覚した場合、そのコンビニが罰金や販売免許取り消し処分を課される場合があるからです。
お客からどんなに理不尽な要求をされた場合でも、自身や勤務先のコンビニを守るためにも、毅然とした態度で販売を断りましょう。
コンビニバイトで覚えることを早くするコツ
コンビニバイトで覚えることは上述の通りかなり多くありますが、覚えることを出来るだけ早く習得するコツとしては、やはり反復です。
新人の間は自ら積極的に仕事をとりに行き、どんどん新しいことに挑戦しましょう。
はじめは分からないことだらけで大変ですが、覚えることを何度も同じ仕事を繰り返しこなすうちに、要領を得て自然と身についてきます。
そしてメモを取ることも重要でしょう。新しい仕事を覚えることは、最初の1回で覚えてしまうつもりで、きちんとメモを取りながら集中して聞きます。
自宅に帰ってからもメモを読み直したりすると、ある程度覚えやすくなります。
また、上司や先輩に尋ねる回数を可能な限り減らすことも大切で、一度教えてもらったら2回目以降は極力自身で考えましょう。
忘れないようメモを見ながらでもいいですし、記憶しているのであれば思い出しながら作業に臨みましょう。
そうすることで記憶に定着し覚えやすくなります。分からないからといってすぐ質問していると、頼ることを覚えてしまうので、中々仕事を覚えることができず1人で作業できるようになりません。
もちろん、お客の対応で分からないことがある場合は、お待たせしないためにも早急に上司の指示を仰ぐべきです。
ですが、それ以外の仕事は可能な限り早く1人でできるよう意識して覚えましょう。
コンビニバイトは覚えることが多くやめた方が良い?
コンビニで働こうと思った時は意外と覚えることが多い、と思った人も多いでしょう。
年々新たなサービスに対応しており、常にコンビニはアップデートしています。
いつからか外部との連携を強めて、コンビニではやってなかった仕事も今では普通にやるようになりました。
よって、新たな仕事も増えたりするので覚えることが多いのは確かです。
では大変かどうか?となればそうでもない、というのが率直な意見となります。
理由として、大半の方はバイトを継続してすんなりと仕事を覚えることが出来ていること。
そして覚えることは多くても、仕事が簡単なので覚えやすいということがあります。
今の時代、コンビニはなんでもできる場所というイメージができています。
昔のように、商品の陳列やレジ打ちだけしていれば良いということはなく、どの棚にどのような商品があるのか。
そして今はどうのようなキャンペーンがあるか、さらにはコンビ二とは関係のなさそうな外部のことまで覚えることがあります。
しかし、慣れれば難しいという訳ではありませんので、覚えることは多いですが誰でも出来るでしょう。
最初はきついと思っても、慣れてくれば何とも感じません。
どの仕事も同じで、慣れるまでの辛抱で、もしそれでも慣れないのであれば、コンビニのバイトをしない方がいいでしょう。
また、あまりしたことがない事を仕事でしないといけないことになった場合は、やり方など分からずに躊躇してしまうこともあるでしょう。
これだけ多くの業務があるので、たまにしかしないような仕事については覚えることも難しいです。
ですが単純に、メモなどを取ってこのような事態を回避するというのが一番の対処法となります。
コンビニバイトで覚えることのまとめ
コンビニの仕事で覚えることを一覧として詳細にご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
世間一般的に、コンビニバイトは時給も安く募集も多いため、楽な仕事に思われがちです。
確かに、そのイメージどおり楽な一面もありますが、入りたてのスタッフは仕事の種類の多さに圧倒されます。
どれも単純作業ばかりではあるものの、覚えることが非常に多く慣れるまでは時給も相まって稼ぐには効率が悪く感じるかもしれません。
その上、接客スキルも必要最低限ですが求められるので、コミュニケーションが苦手な方はこの面でも苦労するでしょう。
ですが、一度覚えてしまえば、数種類の業務もマルチタスクで同時にこなせるようになります。
人によってはいかに効率的に終わらせるか、という観点で楽しさを感じる方も多いです。
大切なのは環境ではなく、自分がどのように捉え行動するか、なのかもしれません。