コンビニバイトに挑戦する前に、特に不安を感じるのが「クレームへの対処」ではないでしょうか?
コンビニは理不尽なクレームが多く、ちょっとしたことでお客さんを怒らせてしまう可能性があります。
クレームは、接客業とは切っても切り離せない存在ですが、コツさえ掴めば上手に対処できるようになります。
この記事では、よくあるクレームの発生原因や対応の流れ、避けるべき悪い対処例と、受ける回数を減らすためのコツまでご紹介します。
コンビニはバイトがクレーム対応をすることもある
基本的にクレームの対応は社員がするもの、と考えている人は多いです。
しかし前提として、コンビニではバイトであっても、業務中にクレーム対応をする機会があります。
これは、常に上司や店長が一緒にシフトへ入るとは限らず、また入っていても手が空いていないケースもあるためです。
クレームは初期対応(相手が最初にクレームを申し出た瞬間の対応)が非常に重要です。
そこで失敗すると、大事になりやすい性質を持ちます。
上手に初期対応をこなせるように、早速、クレームを受けた場合の対応の流れを見ていきましょう。
コンビニバイトがクレームを受けたときの対応の流れ
コンビニバイトのクレーム対応では、ずばり「相手の主張に耳を傾けて、丁寧にお詫びすること」が重要です。
1.基本はマニュアルに沿って対処
大原則として、多くのコンビニではクレームの対応方法についてもマニュアルに記載があります。
研修中にマニュアルを読み、その内容を身に付けておくことで、ほとんどのクレームは問題なく対応できるようになります。
バイトが初めての方でも、それほど心配する必要はありません。
しかし、マニュアルが通用しない際には、この後のSTEPを上手に活用してください。
2.まずは何よりもお詫びする
まず行うべきは、何よりもお詫びをすることです。
クレームを受けた時点で、多少なりとも相手は不快感を抱いています。
怒りをヒートアップさせてしまわないように、具体的な話を伺う前に、まずは「申し訳ございません」と一言謝罪しましょう。
3.クレームの内容に耳を傾ける
一言謝罪した後に行うべきは、相手の話・クレーム内容にしっかりと耳を傾けることです。
相手の言葉を途中で遮らずに耳を傾けて「何に不満を覚えているのか(原因)」と「この後どうして欲しいのか(希望の対処法)」の2点を明確にしましょう。
後ほど店長や上司にクレーム対応を引き継いでもらうとしても「何かお客さまが怒っているようです…」などと伝えては、自分が怒られてしまいます。
原因と希望の対処法の把握は、クレームの初期対応に当たるスタッフの必須作業です。
4.簡単なクレームならその場で迅速に対応
クレームの原因と希望の対処法を把握した次は、バイトの権限で対応できる範囲であるなら、今すぐに行動して解決しましょう。
例えば、付け忘れていた箸をお渡ししたり、ダメになってしまった商品を交換したり、クレームの原因となった態度を深く謝罪したり、といったアクションです。
5.対応できない場合は速やかに上司へ連絡
高額な返金が絡むなど、バイトでは対応できない問題の場合は、速やかに店長をはじめとする上司に連絡します。
「大変申し訳ございません。すぐに上司へ確認させていただきます」などとお客さまにまず一言伝えます。
その後、その場に上司がいるならすぐに声をかけ、いない場合には電話やLINE通話から連絡を取りましょう。
6.対応を待ってもらう間に再度謝罪する
お弁当を温め直す必要がある、バックヤードから商品を取ってこなければいけない。
など、対応完了まで若干の時間がかかる場合は、お時間を取らせてしまうことをお客さまにもう一度謝罪しましょう。
「現在○○をしておりますので、残り○分ほどだけお待ちいただけますか」などと、丁寧に確認を取ることが大切です。
また、上司への確認が必要だが連絡が取れない場合など、その場での対処が困難なときはその旨を伝えて謝罪します。
あわせて「後ほどご連絡させていただきますので、お電話番号とお名前をお伺いできますでしょうか?」などと相手の連絡先をメモしておきましょう。
コンビニバイトが避けるべき「悪いクレームの対処法」
続いて、コンビニバイトがしてしまいがちな「悪いクレームの対処法」をご紹介します。
相手の話を理解しない
もっともありがちな失敗が、相手の話を理解しないことです。
コンビニバイト歴の短い方の場合、クレームを受けると焦ってしまう傾向にあります。
「ひとまず謝罪はしたが、結局何に怒っていて、何をして欲しいのかよくわからない」とパニックになることがあります。
きちんと話を伺わなければ相手の怒りが増してしまうため、前述の「原因」と「希望の対処法」を必ず明らかにしましょう。
言い訳や相手の落ち度を指摘する
クレームを受けたとき、つい言い訳が口をついて出たり、相手の落ち度を指摘したりしてしまう人もいますが、これは逆効果です。
クレームを申し出た時点で相手は不満を感じています。
たとえその言い訳が正論であったとしても、素直に耳を傾けなければ怒りを深くさせてしまいます。
相手を挑発するような発言を行う
「それは○○ってことですか?」などと、相手を挑発、否定するような物言いをするのは論外です。
たとえバイトであっても、店員としてふさわしくない態度ですし、最悪の場合はさらに大きなクレームが入ってクビになってしまいます。
ふてくされた態度で接する
ふてくされた態度で接客を続けることも、クレーム対応としては悪手です。
これは自分に落ち度がないクレームを受けたときにも変わりません。
不満を態度に表してしまうと、さらにクレームが続いて自分が損をします。
愛想良く丁寧に謝罪をして、どうしても納得の行かない場合は後ほど店長に相談してみましょう。
自分で全て解決しようとする
責任感の強い方がやってしまいがちな失敗が、自分ひとりでクレームを解決しようとすることです。
クレームの内容や相手の怒り具合によっては、バイトがひとりで対応するのは困難なケースもあります。
自分では難しいと感じた段階で、無理をせず速やかに上司や同僚を頼りましょう。
クレームを減らすために!コンビニバイトで特に多い苦情
コンビニバイトのクレーム対応は、慣れてしまえば上手にこなせるようになります。
特に些細なクレームが多くありますが、やはりクレームを受けないに越したことはありません。
ここではコンビニバイトで特に多い苦情をご紹介しますので、自分がしてしまわないように参考にしてみてください。
カトラリー類が入っていない
特にありがちな失敗が、スプーン・フォーク・箸といったカトラリーを付け忘れることです。
「お弁当を買って帰り、いざ食べようとするとカトラリーがなくて、激怒した状態でもう一度店頭に」という流れは、とてもありがちなクレーム例です。
付け忘れがないように、念入りに確認する習慣を付けましょう。
レジ袋のサイズ
レジ袋が有料になったことで、袋のサイズに関するクレームも生まれやすくなりました。
お金を払ったのに、小さな袋に無理矢理商品を詰め込まれてしまっては、お客さまも不快に思います。
ゆとりのあるサイズの袋を利用するように注意しましょう。
店員の全体的な態度が悪い
特に学生や若年のフリーターに多いですが「社員じゃなくバイトだし、一生懸命働いても時給は変わらないから」と適当に働く方がいます。
しかし、これは問題です。お客さま視点では、バイトなのか社員なのかわからないうえに、興味もありません。
店員として働く以上は、丁寧に接客をしなければクレームが生まれてしまいます。
少なくとも、以下のような態度は避けるようにしましょう。
【コンビニバイトで取るべきではない態度】
- タメ口
- 店員同士で談笑する
- お釣りを投げるようにして返す
- 袋に商品を雑に入れる
- レシートを勝手に捨てる
- すれ違っても挨拶がない
「いらっしゃいませ」など挨拶がない
お客さまの入退店時に「いらっしゃいませ」や「ありがとうございました」を言わないのも、クレームが生まれる原因です。
その場でクレームが生まれずとも、後日、本部などに直接クレームが入ることがよくあります。
元気良く、笑顔で対応するのは接客業の大前提です。
笑顔と挨拶がきちんとしていれば、多少業務にミスがあったとしても、笑って許してもらえることも多いもの。
クレームを減らす秘訣として、ぜひ意識してみてください。
冷たい商品と温かい商品を同じ袋に入れる
忙しいときにしてしまいがちなクレーム原因に、冷たい商品と温かい商品を同じ袋に入れる失敗があります。
特に、アイスや冷凍食品を温かい食品で溶かしてしまった場合、クレームは必至です。
箸やフォークの入れ忘れも含め、忙しいときほどミスがないか注意しましょう。
レジ対応が出来ていない
コンビニのバイトでは、レジ対応以外にも商品の補充や清掃など、多岐にわたる業務があります。
忙しい時には、これらの業務に追われてレジにお客様が待っているのを見落としてしまうこともあります。
これがクレームの原因となることが少なくありません。
お客様は待たされることにより不快感を感じ、その結果として不満を声に出すことがあります。
このような状況を避けるためには、業務を行う際も周囲の状況に気を配り、レジが混んできたら他の作業を一時停止して対応するなどの工夫が必要です。
コンビニバイトのクレームに関するQ&A
理不尽なクレームの場合でも謝罪するの?
お客様に不快な思いをさせてしまった事実に対しては、謝罪することが望ましいです。
クレーム対応の基本は、お客様の立場に立って考え、感情を害することなく、事態を落ち着かせることにあります。
理不尽と感じるクレームに対しても、冷静に対応し、事態の解決を目指す姿勢が重要です。
ただし、自分の安全が脅かされるような場合は、適切な対処法を考える必要があります。
本部にクレームが入った場合はどうなる?
クレームが本部に報告されると、通常、店舗管理者やオーナーを通じて事の経緯が調査されます。
本部からの指導や改善策の提案が行われることもあり、場合によっては、対応した従業員に対する研修や指導が行われることもあります。
また、あまりにも態度が悪く、お客さんに迷惑をかけた場合は、従業員が解雇される可能性もあります。
大切なのは、クレームを隠すことなく、正直に報告し、指導に従って同様の問題を繰り返さないよう努めることです。
また、本部に報告されたクレームは、店舗運営の改善に繋がる貴重なフィードバックと捉え、前向きに対処することが大切です。
コンビニバイトのクレームがヤバ過ぎ!まとめ
この記事ではコンビニバイトのクレームについて、対処の流れや避けるべき悪い対応、ありがちなクレーム発生の原因についてご紹介しました。
接客業であるコンビニバイトでは、いつかは必ずクレームに遭遇しますが、上手な対処法さえ知っておければ怖がる必要はありません。
基本的にはマニュアルに沿った対応をすることになりますが、適切な対応を行うことで、お客様との良好な関係を築く機会にもなります。
その他、コンビニならではの多いクレームなどもあるので、しっかりと事前にミスがないようにしておくことが大切です。
また、クレーム対応を通じて得られる経験は、将来どのような職場で働くにしても役立つ貴重なものです。