バイトで急なシフト変更や休みを取りたい場合、店長や先輩から良く言われがちな「じゃあ代わりの人を探しておいてね」という言葉。
ですが、そう簡単に代わりに出てくれる人が見つかるとは限りませんよね。
しかし、ふと疑問に思う方もいると思います。
それは「バイトを休むときに代わりの人を探す義務があるのか？」という意味です。
この記事では、バイトを休むときに代わりを探す行為の法的問題と、実際に言われてしまったときの対処法、急にバイトを休みたいときに使える例文をご紹介します。
基本バイトを休む時に代わりを探す法的義務はない
結論から言えば、バイトには自分が休む際に、代わりに出てくれる人を探す義務はありません。
出勤できる人材の確保は会社側の業務です。万が一「代わりが見つからないなら休めない」などと強要された場合には、会社側が法律違反となる可能性さえあります。
しかし、上記はあくまでも、代わりを探す行為だけに関する法的な考え方です。
「違反なのだから拒否して大丈夫」とする記事も多いものの、実際には、バイト先での人間関係や損害賠償についても目を向ける必要があります。
拒否すると人間関係がこじれやすい
「法律上の義務ではないから」と代わりを探すことを拒否すれば、バイト先の店長や先輩には不快に思われてしまいます。
例えば、もし逆の立場になって、急に休まれた時のことを考えてみてください。
従業員が足りない状況では、2倍働かないといけない、ということになります。
さらに、場合によっては残業をさせられる可能性もあるのです。
その結果「〇〇が急に休んで大変だった」などと陰口が広まる可能性もあり、周囲との人間関係は悪化してしまいがちです。
これからも楽しく働き続けたいのであれば、法律のことは忘れて、代わりに出てくれる人を探した方が良いケースも多々あります。
それほど、バイト先の人間関係というのは大切で、快適にバイトをしたいのであれば拒否することは避けておくべきでしょう。
損害賠償を請求されるリスクは低い
また、あまり法律を強調すると、急に休んだことへの損害賠償を請求され得る点にも注意が必要です。
前述の通り、バイトには休む際に代わりを探す義務はないものの、これはいつ休んでも良いというお墨付きではありません。
たとえばお店を営業できなかったなど、自分が急に休んだことで会社に損害を与えた場合、会社はこの損害についてあなたに賠償を求められる権利を持ちます。
但し、体調不良など仕方のない事情の場合は、損害賠償を請求されることは基本的にはありません。
また、風聞や労力の問題から、実際に訴えられる可能性は低めです。しかし、自分が法的に潔白な立場でないことは知っておきましょう。
出来るだけ代わりを探した方が良い
上記で解説しましたが、基本的に損害賠償請求をされる可能性はほぼありません。
理由は、裁判をしても割に合わないからです。
では、損害賠償を請求されることはないのであれば、極論バイトはいつでも休める状態になってしまいます。
しかし、職場のルールや社内規定を遵守する必要があり、またそもそも社会人としてのモラルが欠けた行動でしょう。
よって、職場に迷惑がかからないよう、極力代わりの人を探すという配慮をすることが大切です。
また、結局はいつでも休むような行為をしていると、将来的には自己のキャリア構築において大きな障害となる可能性があります。
職場における責任感や信頼性を損ね、評価を低下させることにつながりかねません。
さらに、万が一休むことに慣れてしまうと、勤勉さや時間管理能力の欠如といったことが自分自身に根付いてしまい、これらの問題が職場だけではなく、生活の様々な面で悪影響を及ぼす可能性があります。
長期的には、自己成長の機会を逸してしまい、個人的な目標の達成なども困難になるかもしれません。
そのため、責任を持って行動することが、将来への成功への鍵となります。
バイトで休むなら代わりを探してと言われた場合の対処法
では、バイトを休む際に代わりを探してといわれた際には、どうすれば良いのでしょうか。
頑張って代わりを探すのがお勧め
現在のバイト先が気に入っているのであれば、もっともおすすめな対処法は代わりを探すことです。
法律上の義務ではないため、納得が行かない気持ちもあります。
しかし、深く考えずに代わりを手配できればそれで円滑に済みます。
LINEグループなどからほかのスタッフに呼びかけ、代わりに出てくれないかとお願いしてみましょう。
また、もし休む場合は同じシフトに入っている人に伝えておき、謝っておくと人間関係が崩れることも少ないです。
今回だけはすみませんと平謝りする
どうしても代わりを見つけられず、それでいてこれからもバイトを継続したい場合は「今回だけはすみません」と平謝りしましょう。
多くの場合、店長や先輩から代わりを探すように言われることには「簡単に仕事を休まれては困る」という抗議の意思表示も含まれています。
本当に反省していると伝われば、「次からは気を付けて」とすんなり許してもらえることも多々あります。
代わりは探せませんと伝える
代わりを見つけられず、あるいは見つける気がなく、もう人間関係が悪化しても良い場合。
「こちらで代わりを探すことはできません。すみません」と連絡を打ち切る手もあります。
ただし前述の通り、法律を強調すると、反対に欠勤の損害賠償を請求される可能性があります。
もちろん損害賠償請求というのはほぼないですが、ゼロではないのです。
あまり大きな態度はとらず、一言だけでも謝罪の言葉を添えておけると安心です。
急にバイトを休みたいときに今すぐ使える例文
最後に、急にバイトを休みたいときに使える例文をご紹介します。できるだけ電話で、先輩や上司に直接伝えるように意識してみてください。
体調不良の例文
実は昨日の夜から熱が出てしまいまして、大変申し訳ないのですが、本日は休ませていただけますでしょうか？
学業関連の例文
実は、急遽今日の放課後にテストの補習が入りまして、どうしてもそちらに参加しなければならなくなりました。
すみませんが、今日はお休みさせていただけますでしょうか？
家庭の事情の例文
本日の勤務ですが、実は急遽体調を崩した祖母の元を家族で訪れることになりまして、申し訳ございませんが欠勤させていただけますでしょうか？
これらの他にも様々な伝え方がありますが、特に上記のような例文は良く使われる場合が多いので、是非参考にしてみてください。
休む場合は早く連絡を入れる
ここまでにご紹介した通り、バイトには休む場合に代わりを探す義務はありません。
しかし、トラブルを避けるためには、急な事情によりバイトを休むときはそもそも可能な限り早く連絡を入れることが大切です。
たとえば、発熱があるとわかったのであれば、その時点で速やかに連絡をしましょう。
連絡が早ければ早いほど、職場側で代役を見つけやすいため、こちらで代わりを探すように要求される可能性が低くなります。
なお、連絡の手段は今すぐ確実に相手に伝えられる電話がおすすめです。
LINEやメールでは伝わるまでにタイムラグが生まれたり、見落としが発生したりとトラブルになる可能性が残ります。
バイトを休む場合に代わりを探す行為まとめ
この記事では、バイトを休む場合に代わりを探す行為についてご紹介しました。
代わりを探す行為は法的な義務はありませんので、バイトには休む際に代わりを見つける義務はありません。
しかし、義務がないからと強く拒否すれば、人間関係はこじれてしまいがちです。
さらに、損害賠償請求をされる可能性だってゼロではありません。
よって、バイトを休む場合に代わりを探すことは、出来るだけしておくべきでしょう。
どうしても代わりの人が見つからない場合は、やむを得ず休むしかないのですが、それでも一言上司や同僚に謝罪をしておくことが大切です。
ご紹介した解決策を参考に、自分にぴったりの方法を選んでみてください。
