バイトを探す時には「自分の強みを発揮できる仕事が良い」と考える方も多いもの。
特に英語が得意な方であれば、やはり英語力を活用できるバイトに挑戦してみたいですよね。
いくら最近は、翻訳機能の精度が良くなってきているとは言え、まだまだ需要は高いのが現状です。
この記事では、英語力を活かせるバイトはどのような仕事があるのか、そして注意点からメリットとデメリットまでご紹介します。
バイトで英語を使う仕事の職種について
早速ですが、英語力を活かせるバイトは色々とありますので、比較的有名な職種をご紹介します。
塾講師や家庭教師
生徒の受験対策を行う仕事。私立中学、高校、大学など受験対策用の英語を教えることが多いです。
文法の知識など、筆記試験に関する英語力を活かしやすく、読み書きや試験対策(時間配分など)の知識を活かせることが出来ます。
家庭教師の場合、生徒一人ひとりのレベルに合わせて、個別にカスタマイズされた指導を行うことができるため、生徒の成長をダイレクトに感じられる醍醐味があります。
時給1500円や2000円などの給料の良い求人も見つかりやすいのが魅力で、医学部や難関大の入試対策では時給3000円を超えることもあります。
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英会話教室や日本語教室の先生
日本人に英語を、あるいは外国人に日本語を教える仕事で、ヒアリングとスピーキングの能力が大切です。
英会話教室では、子どもから大人まで、幅広い年齢層の生徒に英語を教える機会があります。
授業を通じて、生徒のコミュニケーション能力の向上をサポートすることが求められます。
一方、日本語教室の先生は、外国人に日本語を教える仕事ですが英語を共通語として使用し、日本語の基礎から文化までを教えます。
どちらかと言うと、日本語教室の先生の方がレベルは高めとなっています。
こちらも時給1500円などの高額な求人が多いのが特徴です。
ホテルスタッフ
ホテルスタッフとして英語を使う仕事は、外国籍のお客さんに対して英語で応対する仕事が主になります。
ヒアリングとスピーキングが大切なほか、失礼のない接客スキルも求められます。
特に観光地や都市部など、インバウンド(外国からの訪問客)需要が高い地域で需要があります。
フロントでのチェックイン・チェックアウト業務、客室案内、観光情報の提供など、多岐にわたる業務で英語が活かせます。
外国からの旅行者と直接やり取りすることで、コミュニケーション能力や問題解決能力を高めることができます。
また、異文化理解の深まりも期待できる仕事で、時給はそれほど高くなく1100円くらいからが主流です。
英文系事務
一般企業内で、英語が必要とされる事務作業を行う仕事となるのが英文系事務です。
仕事内容は外国の取引先とのメール連絡をしたり、英語文書を日本語に翻訳したり。
求人ごとに時給も仕事内容もまったく異なるので、やりあいがある仕事です。
細かく言えば電話応対などまであり、ビジネスレベルの英語スキルが求められます。
仕事を通じて、ビジネス英語の使用経験を積むことができ、将来的には国際的なビジネスシーンで活躍するための土台を築くことが可能です。
英語を使った事務仕事は、企業内でのコミュニケーションを円滑にする重要な役割を担っています。
在宅で英語を使う仕事
在宅でする仕事はインターネットを介してやりとりをするなど、自宅の中で完結できるバイトを指します。
厳密には雇用関係にあるバイトではなく、業務委託のフリーランスに分類されることもありますが、ここでは一緒にご紹介します。
翻訳・外国語ライター
翻訳や外国語ライターのバイトは、英語の読み書きスキルを活かしたい方に最適です。
英日や日英翻訳のほか、ゼロから英語の文章をつくる仕事などがあります。
専門的な知識を要する文書やビジネス文書、ウェブサイトのコンテンツなど幅広い分野があります。
また、翻訳アプリの進化により、近ごろは英語以外の専門知識(例:化学など)を求められるものが多いのも特徴です。
いずれの仕事も、自宅でパソコンを使って作業できるリモートワークが可能なケースが多く、柔軟な働き方が魅力です。
通訳・コールセンター
通訳・コールセンターのバイトでは、英語のリスニングとスピーキングスキルが必須です。
例えば、英語による問い合わせに対応したり、リモート会議に参加して同時翻訳をしたりする仕事となります。
よって、リアルタイムでのコミュニケーションが求められるため、即座に英語を聞き取り、適切に返答する能力が必要です。
こうした仕事は、英語の実践的な使用経験を積む絶好の機会となり、将来的に通訳者や英語教師など、英語を使った職業を目指す方にとって貴重な経験となるでしょう。
また、在宅系は時給ではなく成果報酬で契約をするケースもよくあります。
例えば「1文字1ワード翻訳により○○円」「記事1本の作成で○○円」といった形です。
このような場合は勤務時間帯が決まっておらず、好きな時間に働けることも珍しくありません。
しかし一方で、時給換算をした時に最低賃金以下にならないよう常に気をつけておく必要があります。
バイトで英語を使う仕事をする上での注意点
それなりの英語力が必要
当然ですが、英語を使うバイトでは、基本的な会話能力だけでは厳しいでしょう。
英語に興味があるので、バイトをしたい、というようなレベルでは、採用されない可能性もあるのです。
専門的な用語を理解し使用できる能力や、正確な発音、文法知識など、ある程度高いレベルの英語力が求められることが多いです。
例えば、通訳や翻訳の仕事では、即座に正確な翻訳を提供する必要があり、また、英語でのメール対応や書類作成を要求される場合もあります。
これらのタスクを効果的にこなすためには、単に日常会話ができるレベルを超えた英語力が必要となります。
但し、後述しますが学生に教えるようなバイトでは、そこまで英語力を求められないケースもあるので、必ずしも高い英語力が必要、という訳ではありません。
コミュニケーション能力も必要
英語を使う仕事では、高いコミュニケーション能力もまた重要です。
なぜコミュニケーション能力が必要なのか、というのは、仕事を通じて様々な文化背景を持つ人々と交流する機会が多いからです。
異なる文化や価値観を持つ人々と効果的にコミュニケーションを取るためには、言葉の意味を超えた、非言語的なメッセージを読み取る能力や、相手の立場に立って考える柔軟性が必要です。
また、明確で理解しやすい方法で情報を伝える技術も必須です。
コミュニケーション能力が高いと、仕事の効率が上がるだけでなく、職場内の雰囲気も良くなり、より良い成果を出すことができます。
面接の難易度は高い?
英語を使うバイトへの採用を目指す中で、やはり気になるのが面接の難易度。
実際のところ、面接合格に必要な英語力は求人によりまったく異なり、明確なラインはありません。
ネイティブレベルを求められるものから、大学受験時に得意科目だった程度で良いものまで様々です。
ひとつの指針として、TOEIC公式サイトによれば、全受験者の平均得点は990点満点中「621.4点」とされています。
出典:平均スコア・スコア分布 詳細 (第321回)|TOEIC
この数値を基準に考えると、英語が得意と言い切るには「可能であれば800点、少なくとも700点」ほどを獲得できる実力が必要でしょう。
英語を活かせるバイトをするメリットやデメリット
では、英語を活かせるバイトをするメリットを見ていきましょう。大きく以下の3つが挙げられます。
メリットは大きく3つ
実践的な英語力が身に付く
最大のメリットは、やはり実践的な英語力が身に付くことでしょう。
学校など教室で学ぶ英語と、実際に仕事で使う英語では、求められるスキルが異なることがよくあります。
日々のバイトで英語を使用する中で、机の前で勉強をしているだけでは身に付かない英語力が培われるのです。
また、状況に応じて柔軟に言い回しを変えたり、文化的な背景を考慮したコミュニケーションを取ったりすることで、より洗練された英語力が身につきます。
また、長期間勤務を続けることで、本格的な就職活動の時に「○○年以上の英語を使った実務経験」のような応募条件も満たしやすくなります。
時給が高いことも多い
専門知識である英語力を活かせるバイトは、誰でもできる仕事と比べて時給が高い傾向にあります。
ここまでにご紹介した通り、時給は1500円ほどを期待できるバイトも多く、求人を吟味することで時給2000円以上と好待遇な仕事も目指せます。
特に、ビジネス系のバイトでは、バイトとは言えないレベルの時給に設定されるようなこともあり、バイトでも正社員並みの給料が貰えることもあります。
短時間で効率良く稼ぎたい方にもおすすめです。
前向きな人と出会いやすい
オフィスや店舗系の英語力を活かせるバイトの場合、同じように英語力を活かしたいと考えている人との出会が多いのも嬉しいポイントです。
「将来的に外資系企業に就職したいと目指している」「学校卒業後に思い切って海外生活をしてみたいと願っている」など、前向きな方との出会いは自身に大きな刺激を与えてくれるでしょう。
これらの人々との交流は、新たな視点を提供してくれるだけでなく、モチベーションの向上にも繋がります。
共に学び、成長する仲間との出会いは、英語力向上の中で大きな支えとなるでしょう。
デメリットもあるので気を付ける
一方で、業務に対応できるだけの英語力が不足している場合は、デメリットが生じることもあります。
英語力不足の場合は肩身が狭い
英語を使うバイトでは、英語力が足りないと仕事がまったくこなせず、顧客や同僚からの評価も厳しいものになります。
特に注意すべきは、いわゆる「ビジネス英語」の存在です。
日本語に敬語があるように、英語においても仕事用と日常用では使う表現が異なります。
例えば、日常では「Sorry」などと謝罪しますが、これはフォーマルな場面ではNG。
「Please accept my sincere apology(心よりお詫び申し上げます)」の方が適切です。
希望する職種によっては、このようなビジネス向けの語彙を磨いておく必要があります。
英語が嫌いになることも
バイトをうまくこなせなかった場合、仕事だけでなく英語自体に苦手意識が生まれ、やがては嫌いになってしまうこともあります。
特に業務中はほとんど日本語を使わないような、常に英語が必要とされるバイトで失敗した場合「もう英語を見たくない、聞きたくない」となってしまいがちです。
まだ英語力に自信のない方は、次の日本語と英語の業務がほどよく混ざったおすすめのバイトを参考にしてみてください。
英語力をアップさせるためにおすすめのバイト
では、英語力アップを期待できる、初心者にもおすすめな英語を使うバイトを見ていきましょう。以下の3種類の仕事であれば、日本語と英語を交えつつ勉強していけます。
観光地でのバイト
観光地でのバイトは、外国人観光客と接する機会が多く、英語を使ったコミュニケーションスキルを磨く絶好のチャンスです。
例えば、お土産店での接客、ホテルのフロント業務、観光案内所での案内業務などがあります。
これらの職種では、日々の業務の中で英語を使って商品の説明をしたり、観光情報を提供したりすることが求められます。
特に、外国人観光客が訪れる観光地では、多様な国籍の人々と交流する機会があり、英語だけでなくさまざまな文化を学ぶことができます。
テーマパークスタッフ
ディズニーランドやUSJなど、テーマパークのスタッフ(キャストではなく接客スタッフ)もおすすめのバイトです。
まずは日本語で仕事を覚えられるほか、受け答えがマニュアル化されているため、必要な英語のフレーズを素早く取得できます。
テーマパークでは、アトラクションの案内やオペレーション、レストランやショップでの接客など、様々なポジションで英語を使用する機会があります。
また、テーマパーク内で開催される国際的なイベントやパレードなどでは、英語を母国語とする訪問者と直接やり取りするチャンスも多く、実践的な英語使用能力が身に付きます。
「英語を使って、あのテーマパークで働いている」という特別なバイト感も嬉しいポイントです。
友達にも羨まれる形でお小遣いを稼ぐことができるでしょう。
学生向けの家庭教師
手軽に挑戦しやすく英語力を地道に高めていけるのが、家庭教師です。
まだ英語力にそれほど自信がない場合は私立中学受験を、実力を活かしたいので難関大受験を、などと自分のレベルに合わせて生徒を選ぶことができます。
また、授業前に当日の範囲を予習しておくことで、多少英語力が足りずともスムーズに生徒を指導することが可能です。
1回の授業は45分~90分ほどと短いため、スキマ時間で働くこともできます。
但し、家庭教師といっても、レベルが非常に高い場合もあるので、英語力に自信がない方は注意が必要です。
基礎から学び直すことや、専門的なトレーニングを受けるなど、準備を怠らないようにしましょう。
バイトで英語を使う仕事はどんなのがある?まとめ
英語を使うバイトにはスキルが身に付き時給も高いなどたくさんのメリットがあります。
特に、家庭教師やホテルスタッフなどでバイトをすることは、日常的に英語を使う機会が豊富にあります。
これらの職場では、接客や案内などの業務を通じて、自然と英語の聞き取りや会話能力を鍛えることができるだけでなく、異文化理解も深めることが可能です。
また注意点もあり、英語力が必要なのはもちろん、ある程度のコミュニケーション能力がないとバイトをしていても辛い思いをするかもしれません。
一方で、いきなり難易度の高い仕事に挑戦すると、英語が嫌いになるなどのデメリットのリスクも高まります。
まずは、業務の大部分を日本語で行うバイトから挑戦してみてはいかがでしょうか?